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ドメスティックな日々

朝、地震で目覚める。
横揺れ、それほど大きくない。
目覚ましのラジオで速報が入る。
岐阜県美濃地方が震源、最大震度4。
今日は刈谷へ日帰り、7時過ぎに起床、ジョギングは休む・
体重73.45キロ。

…10時なんば発のアーバンライナーに乗る。
なんば駅が新装になって改札内の飲食街がどこかの空港みたいだ。
illyというエスプレッソコーヒーのショップもある。
どこか外国でこのロゴマークを見たことがある。

名古屋行き直通特急のデラックスシート。
車内で越智道雄、町山智浩『オバマ・ショック』(集英社新書)を読了。
今のアメリカ社会についての対談、週刊誌感覚で楽しく読めた。
オバマ以前の政治情勢の考察が特に興味深い。
タイトルは『オバマ・ショック』だがオバマのことは3分の1くらいか。
オバマの章になると現実的になって対談の調子もトーンダウンしてしまう。
やっぱり現在より過去のネタの方が盛り上げる。
不勉強だったがリンカーンは共和党だったんだね。
北軍が共和党、南軍が民主党、それがいつからかエリアも色も逆転した。

ロンドンからヘルシンキへの機内で前のシートに3歳くらいの黒人の男の子がいた。
僕に興味があるらしく座席の背もたれの隙間から興味津々でに見つめている。
両親は若いフィンランド人夫婦でもちろん白人、男の子は養子なのだ。
この子は訛りのないフィンランド語を話すのだろうな、と思った。
オバマが黒人なまりの英語を話さないように。
『オバマ・ショック』を読んでフィンランドの親子を思い出した。

…名古屋でJRに乗り継ぎ刈谷駅に着く。
トヨタのカンパニータウンはこの大不況で心なし沈んでいるように思えた。
母のマンションまで歩く。

母は元気そうだった。
乳がんの転移も無く今のところ順調に回復。
血液検査の数値を見せてもらうが僕よりずっと健康だ。
5月にマンモと血液検査をするらしい。

トヨタ系の工場に勤める甥っ子が昼過ぎに起き出す。
今は夜勤のシフトらしい。
入社2年目の正社員なので仕事は失っていないが工場は操業休止や時短操業らしい。
木曜から日曜までが休みの週もあるとか。

妹と妹の次女(高校3年)が来る。
しばし、子供の頃の昔話に花が咲く。

母も妹も大のドラゴンズファン。
テレビでWBCのニュースが始まるとチャンネルを変えるそうだ。
うちは関係ないから、ということらしい。
北京の川上と岩瀬の扱いでドラゴンズファンは激怒したのだ言う。
星野の野郎は許さない。
かつてこの地で強権をふるった独裁者から民心は離れたのだ。
WBCに選手を出さないという決断は大賛成とのこと。
あれ、建前は選手が決めたということになっているけど、
わたしらも代表に行って欲しくない、というのが本音らしい。

…アーバンライナーで大阪に戻り、A部氏、I田ディレクターと飲む。
天満の『てばや』という店で手羽先の甘辛から揚げとビール。
天満から梅田まで歩く。

…11時前に帰宅。
予約しておいたポーリーン・ケイルの映画コラム集が貸し出し可能とのメールあり。

麻生首相がサハリンで調子に乗っていいかげんな言動をしたそうな。
ウォッカ飲ませておだてればチョロイものなあ。
ロシアの情報筋は当然今の日本は攻め時だとわかっているのだろう。
領土問題はいっきに押し切られるかも。
今月末にアメリカへ行ってオバマと会談するらしい。
恥ずかしい。
見たくない。

思えば、今年2009年になって一日も外泊していない。
新幹線にも、飛行機にも乗っていない。
こんなことはここ20年なかったのではないか。
きわめてドメスティックな日々が続いている。

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良いこと、悪いことの均衡

(2/17の日記)
7時半過ぎ、ラジオからルーリードの『ワイルドサイドを歩け』が流れる。
あれ?終わった。中古車屋のCMがカットイン。30秒くらいしか流れてなかったぞ。
朝食、話題は昨日見た『エイリアンvsプレデター2』のトホホ具合。
ダメ映画なのになぜか気になるんですよね。

…ヒロが、見た? と言うが見ていなかったG7での会見映像。
中川昭一の泥酔会見をYou-Tubeで見た。
あれが風邪薬なら、LSDかマジックマッシュルーム以上の幻覚作用がある凄いドラッグだ。
そっちのが問題だろ、と思う。

…朝8時過ぎ、いつもより早くジョギングに出る。
六甲山の頂上部分が雪をかぶっている。
ラジオは真冬並みの寒気というが、暦では春といえ2月17日は真冬でいいんじゃないのか?
ジョギング中も花粉防止ゴーグル眼鏡をかける。
けっこう気に入っているのだ。

…減量のため(あるいは身体のため)に良いこと。
(ほぼ)毎日のジョギング、腕立て伏せ20回と腹筋20回、エスカレーターを使わない。
減量のため(あるいは身体のため)に悪いこと。
(ほぼ)毎日の飲酒、間食、塩分や脂の濃いものを好むこと。
この2大勢力のバランスが良くも悪くも73キロを保持している。

…珍しく昼12時出社。
WBC取材申請の雑事を済ませる。

IMPのマクドナルドで去年の日記を埋める。
9月分まで埋まり、あとは大空白のある10月に挑む。

フィレオフィッシュセット、飲みものはコーラゼロ。
カロリー表示を見る。
フィレオフィッシュは353キロカロリー、ポテトのMは454キロカロリー!
セットで800超あるのだ。
これなら親子丼食べた方がいい。
ポテトMを一人で食べると胸焼けがするし。

ここIMPのマクドナルドは老人の集会場になっている。
3人とも80近いのではないか。
大阪城公園を散歩の途中だろうか。
マクドナルドに老婆が集う。

…BRAVO!の小林祐梨子企画の編集あがりをチェックする。
かなりの分量の手直しを指示してしまった。
今回はラッシュを全く見ていないので無責任ではある。
見ていたら手直しでは済まなくなるのだ。

…A部氏が急遽出張ということで予定していた飲み会をキャンセル。
替わりにA木らと天六の焼きとん『正一』へ行く。
盛り合わせを食べるが、どれも旨い。
盛り合わせは5本、3本が塩、2本がタレの上手いバランス。
フルーティーな「山形正宗」で締める。

写真は現在愛用中の花粉防止のゴーグル型眼鏡。

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放電が必要だ! [映画]

朝、下腹を刺すような痛みで起きてトイレに駆け込む。
ウイルス性の腸炎か?!
済ませてしまえば痛みは収まるのでただの腹下しなのだろうか。
どちらにしろ今日は胃腸に無理させないでおこう。
ジョギングもサボる。
体重は73.40キロと700グラム減る。

…映画を見たり、本を読んだりすることは楽しい。
でも、正直言うと、無理して詰め込んでるのでは? という気もする。
人生は短いしね。
開高健も言っている。
『ウイスキーに口をつけたら飲み干してしまいなさい、人生は短い』と。
fatfat氏によく指摘される。
「何かをせねばという思いが、ありとあらゆる森羅万象にかかわって、
人生を埋めていかねばというヒリヒリとした焦燥感を感じるときが多い」のでは? と。
うーむ、自分でもそう思う時もある。
充電よりも放電が必要なのかもしれない。
何も考えない時間。
fatfat氏はパチンコを何時間もするらしい。
よくセルジオと、ふ、パチンコなんて…と飲みながらバカにしているが、放電してるのだね。
入力(input)するだけではメモリーが足りなくなる。
出力(output)して空きスペースを作っておかないと。
でも、考える。
ぷよねこ日記を書くという行為は実は外部のメモリーに出力するという作業なのではないか。
でも、放電とは違うな。
ああ、放電したい。
雪山を一人で歩いたり、自転車で旅をしたり、湯治宿で数日過ごしたり。
気をつけないとそれさえも入力行為になってしまうが。
困ったもんだ。

…午後から局に出て雑用。
もちろん花粉防止のゴーグル&マスク。
新しいトートバッグ。

…早めに帰宅して(胃腸が不調)、夕食は雑炊。
ヒロが録画しておいた『エイリアンvsプレデター2』を観る。
この映画がとんでもなくトホホな代物だった。
110分を返してくれ。
放電行為にもならなかった。

先日見た『デスレース』と同じポール・WH・アンダーソン監督の前作は悪くなかった。
舞台は南極基地みたいなところだったが、パート2はコロラドの小さな町。
これまでは宇宙基地とか船内とかいかにもSFっぽい場所だった。
エイリアンの恐怖がついに市民生活を襲うのだ。
この閉ざされた小さな町という設定は決して悪くないと思う。
一応、本編を見る前にネットで予告編を見る。
AVP/2、これは面白そうだった。
「コロラド州ガニソンへようこそ」という字幕が出る。
田舎町の平和な風景のスケッチが続く。
「人口:5476人」という字幕が出て、シーンが挿入されるごとにその数字が減っていく。
森でハンターの父子が襲われる  「人口:5474人」
住宅街で女の子が“怪物よ”と叫ぶ 「人口:5470人」
病院 「人口:3342人」
発電所 「人口:2105人」
軍が出動「人口:1682人」
逃げまどう群衆「人口:628人」
という感じで生存者数が激減する。
すごく恐くてドキドキする上手い予告編なのだ。
が…。

映画はとにかく暗い。
何をやっているのかわからない。
状況がわからない。
どうなってるの?
アップばっかりでワイドショットや俯瞰がない。
息苦しさと緊張感を出すという意図はわかるが、ものすごく欲求不満になる。
誰が死んだの? 生き残っているのは誰? 今、誰の台詞?
襲われる街の人間たちにも芯になる人物がいない。
それに誰にも肩入れ出来ない。
まあ、とにかく、暗くて、よくわからなまま映画は進む。
早く終わってくれないかな、という感じ。
最後はアメリカ軍が街ごと大量破壊兵器(核?)で消してしまって終わり。
ブッシュ政権ならやるかも、みたいな。
宇宙船から逃げ出したエイリアン、それを処分しようとやってきたプレデターの始末屋、
プレデターとの混血「プレデリアン」も登場する。
これらの情報は予習して初めてわかる。
映画の中ではそれとわかる何の会話も説明もない。

見終わってヒロとこの映画がいかに酷かったかを語り合う。
夫婦の会話が弾んだ。
サイテー映画もそれなりに楽しめたのだ。

写真は新しいトートと通勤自転車(ケント 2001年購入)

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狂った冬に思い悩む。

ラジオから流れるG7のニュースで目覚める。
G7では保護主義に陥るのをやめようね、と声明を出したそうな。
しかし、フランスやアメリカ(バイ アメリカ)ではすでに保護の動きがある。
沈む船から自分たちの救命ボートを出す。
ても、グローバル化が進み過ぎているから(つながり過ぎてるから)百害あって…とも。
G20、中国の巨大マーケットが頼みともと言われている。
先進国の工業製品の市場を中国に依存していいのだろうか。
世界最大と言われる日本人の貯蓄を消費に回せるなら…と思う。
でも、今の政権下では(政権が変わっても)、将来が心配で貯蓄は増える一方だよな。
負のスパイラル。

体重74.10、これまた負のスパイラル。

新聞の求人欄を見る。
タクシー運転手、バス運転手、営業マン、住み込みで寮の賄い…。
45歳以下の夫婦。
年齢制限を見てドキッとする。
やがて、うんざりする。 
30年近く職を探す自分を想像したことがなかった。
若い頃は仕事がなくなったら新聞配達しようと決めていた。
新聞を配って暮らす、と公言していた。
高校、大学時代に計6年間くらい経験があった。
楽な仕事ではないが明け方に一人で新聞を配ってまわるのは嫌いじゃなかった。
でも、昔とは違うだろうな。
自分自身も、世界も、ずいぶん変わってしまった。
世の中が変になって、最近は物騒な仕事だと思うようになった。
まだ暗い午前4時、一人で狭い路地やアパートを回る。
大きな団地のエレベータホールやコンビニで茶髪の奴らがたむろしてたりする。
おかしな奴が刃物を持って待ち構えているかもしれない。
決して若くはない。
動きも昔のようにはいかないだろう。
変な奴が追っかけてきたら逃げられるだろうか。
新聞配達はダメだ。
雨はまだしも最近は気候も狂っている。
夏なんて明け方に激しい雷雨がある。
爆発か?と思うような。
やっぱり、新聞配達はもう無理だ。
何が出来るのだろう。
そう考えるとまたうんざりする。

…狂った冬が続いている。
深夜に20度近くなりその日の最高気温を記録したりするらしい。
今日も花粉が舞っているだろう。
昨日買ったゴーグル型眼鏡とマスクをして出勤する。
眼鏡は風防になるので自転車で走るには具合がいい。

昨日届いた新しいトートバッグをもって出る。
単なる嬉しがり。
いつもの通勤自転車(ケント君)の前かごに収めると、あれ、これは…ピッタリじゃないか。
トートのBodyカラーはサンド(ベージュ系)で、自転車のフレームと同系色。
この3月で買い換えようかと思っていたケント君ともう少しつきあおうかなと思う。

…ニュースデスク。
ラグビー日本選手権、サントリーvs早稲田の中継。
続いてアイスホッケーの日本選手権 西武vs日本製紙を見る。
廃部の決まった西武が最終第3ピリオドで同点、そして逆転勝利。
これまで西武系vs製紙系なら肩入れして見るのは製紙系、西武は敵役だった。
今日ばかりは西武がんばれ、と思って見てしまった。
でも、日本製紙や王子製紙の部存続は大丈夫なのだろうか。

…最終章だけ読み残していた『グローバル恐慌』読了。
トヨタ、日産、キャノンなど製造業が想像以上の大打撃を受けている。
金融の世界が暴走した、と言うがモノづくりの会社も金融システムと一体だ。
『消費の金融化』が進行してしまったせいだと言う。
特に自動車などの高額商品はローンなしでは考えられない。
信用収縮だからと今クレジットカードのシステムをやめたら消費は半減する。
脳天気なアメリカ人がカードで湯水のように消費してくれた。
ゆえに支えられていた日本の輸出産業だった。
今、貯金があり余裕のある中高年層(あえて富裕層とは言わないが)はモノ買わないものな。
僕らにしても、それほど欲しいモノがないのだ。
それより将来が不安、負の連鎖と分かっていながら…。

夜は西宮の「なか卯」で親子丼。
なぜか食べたくなったのだ。
ミニ親子丼が新登場するらしい。
いいかも。

昨日書いたOren Lavie『Her Morning Elegance』のビデオ。
http://labaq.com/archives/51165099.html

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52nd Birthday [暮らし]

誕生日です。
僕が生まれてからこの地球は太陽の周りを52周しました。
今から53週目に突入、季節をぐるりと巡ろうとしています。
季節の塩梅は生まれた頃よりずいぶん変わりました。
2月なのに夏の気温になったりします。
宇宙船はそれなりにガタがきてるのですが降りるわけにはいきません。

誕生日です。
静かにしておいてください。 
52歳、ごじゅうにさい と声に出してみる。
同い年のセルジオが去年誕生日を迎えた時に、
52歳、いい響きの年齢じゃん、と言った。
そうかもしれない。
もう若くない。
さりとて、どうしよう? と途方にくれてると60になってしまう。
余裕はない。
健康でありますように。

…ジョギングすると暑い。
なんだこの狂った陽気は。

ジョグから戻るとトートバッグが到着していた。
眼鏡堂氏が個人輸入したトートバッグだ。
村上春樹がこれこそ『世界一のトートバッグ』と断言した。
メイン州から、おそらく船便で、やってきた。
2005年に買った初代は使い倒してかなりくたびれてきた。
それなりに味わいが出ていいのだが(まだ使える)、新品はいい。
若い子はいいね、と思う。

…ブックオフで文庫本20冊ほどを売却。
そのお金でウェルシアで珈琲用の水を買う。
花粉を感じたので花粉防止のゴーグル風の眼鏡とマスクも購入。

…「さすらいのラガー」浜ちゃんからメールの連射を浴びせられる。
『意志の硬いぷよねこさんの事と思いますから…(俺は今朝も20万センチ泳いで来ました〜)昨晩から今日にかけて試合前のボクサーの様に絞って目標体重を切っている事と思います…』
痛いとこグサッと突くね。
忘れたふりしてたのに。
予定では70キロ台になってるはずだった。
今朝は73.95キロ。

…昨日の夜、パンチョ弟氏の日記を読んでいたら素敵な動画(PV)の紹介があった。
彼のWEB日記 http://ito3.air-nifty.com/blog/2009/02/post-d5a6.html#more には、
『素晴らしい!とくに、女性の表情の変化とクライマックスに登場する靴下に感動』とある。
その動画を見る…いいなあ、これ。
  http://labaq.com/archives/51165099.html

クレイアニメのように女性がベッドの上で歩く、踊る、泳ぐ、自転車をこぐ、電車に乗る。
彼女はずーと眠っているのだが、歩き方が独特で、それがとてもいいのだ。
モデルの女性がきれい!
ビデオの中のこの人に惚れてしまいました。

音楽がいい。
Oren Lavieというシンガーが歌う『Her Morning Elegance』という爽やかな曲。
C.S.N.&Y.とかレナード・コーエンとかを思い出します。
英語のウィキペディアで調べると、イスラエル生まれの男性シンガーで、
映画の『ナルニア国物語』の挿入歌を歌っている。
さっそくApple Music Storeでダウンロードしてしまう。
For Jogging.

歌詞もいいです。
都会で生きる彼女の生活風景が描写される。
Nobody knows 誰にも知られることなく彼女は生きていく。
そして、また新しい朝が来る。

Sun been down for days
A pretty flower in a vase
A slipper by the fireplace
A cello lying in it's case

Soon she's down the stairs
Her morning elegance she wears
The sound of water makes her dream
Awoken by a cloud of steam
She pours a daydream in a cup
A spoon of sugar sweetens up

And She fights for her life
As she puts on her coat
And she fights for her life on the train
She looks at the rain
As it pours
And she fights for her life
As she goes in a store
With a thought she has caught
By a thread
She pays for the bread
And She goes...
Nobody knows     (Oren Lavie『Her Morning Elegance』)

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…夜はホットプレートでステーキ。
ステーキはちょっと固かったなあ。

ヒロからのプレゼントは日本酒を入れる片口。
千葉の「八千代窯」という工房の手作りのガラス器。
それと黒ねこの絵本。

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雨の天神橋6丁目 [映画]

また雨、1月に続き2月も狂っている。
ゴミ捨てに出るとアスファルトが濡れて空気が生暖かい。
体重は74.35キロ。
誕生日を前に歓迎されざる数値。

それでも走る。
いや、だから走る。
Podcast『アメリカ映画特電』はアメリカの啓蟄に当たるGroundhog Dayについてのネタ。
Groundhogとは地ネズミのことで、こいつが地中から這いだしてくると春なのだとか。
Groundhog Dayという原題の映画があって邦題を『恋はデジャブ』という。
監督は『ゴーストバスターズ』のハロルド・ライミス、主演はビル・マーレイ。
この映画はヒロの生涯ベスト10に入る映画と豪語する映画だ。
僕も見て面白くて好きな映画の一つです。
町山氏の解説によると「軽いラブコメディだと思われていますが、アメリカでは映画史に残る
傑作、名作、古典とされています」とのこと。
Podcastではこの作品にはニーチェの思想が表現されているらしい。
確かにコメディだが、テーマは考えさせられる哲学的なもの(かといって難解ではない)。
なんせ主人公のビル・マーレイは何度寝ても起きたら2月2日Groundhog Dayなのだ。
その拷問のような繰り返しの末にすごーく嫌な奴だったビル・マーレイに変化が…という話。
ニーチェなのかあ。
僕は佐野洋子の『100万回生きたねこ』を思い出した。
自分のことが大好きなネコ。いや自分のことしか好きになれないネコの話。
この『恋はデジャブ』という映画で思い出した。
アンディ・マクダウェル!
僕はこの女優が好きで、彼女の名前を見つけてはレンタル・ビデオを借りて観た時期があった。
『セックスと嘘とビデオテープ』『グリーンカード』『エンド・オブ・バイオレンス』
確か僕らと同世代、最近は全く見なくなってしまった。

昨日、『よしむら』でケア・クラウン志望の青年の話が出た。
クラウンとはピエロのこと。病院や療養施設で働くピエロ。
「笑い」で患者を癒す、いや治療する。
ロビン・ウイリアムスの映画『パッチ・アダムス』を思い出した。

…シネマ歌舞伎の試写会に行く予定だったが延期する。
で、梅田の阪神百貨店地下の大井肉店でサイコロステーキ肉を買う。
(明日の自らの誕生日ディナー用)

天神橋6丁目まで地下鉄で出る。
きのう『よしむら』で教えてもらった古本&カフェの店に行く。
雨の中、傘もささずに歩いていくとその店『ワイルドバンチ』はあった。
ドアにヒッチコックのシルエット、これも教えてもらった通り。
中は意外と広い。
客は常連らしき男性客が一人だけ。
雨降ってましたか? と聞かれ、はい、けっこう降ってます、と答える。
男はすぐに出て行ってしまって店には僕と60年配の店主のみ。
本棚を埋める古本、映画のチラシ、コンサートの案内、ミニコミ誌が並ぶ空間。
とても懐かしい。
デジャブ? いや違う。
けど、この感じは馴染みがあるぞ、と思いながら本の背表紙を見て回る。
70年代の映画好きの先輩の本棚を見ているよう。
古いけど、どれも一度は見たことがある本で、今は決して書店には売ってない本。
ハヤカワの古いミステリー、海外文学の翻訳書、演劇、音楽関係の雑誌。
ポーリン・ケイルの映画評論を探すが見つからなかった。
置いてあるビラを見ると友川カズキのライブが28日に大阪であるそうな。
20分ほどいただろうか。
店主がちょっとコワい感じでちょっと緊張してしまった。
古本&カフェ『ワイルド・バンチ』、映画のあとにでも、また来よう。

…ホクテンザで『デス・レース』を観る。
17時15分の回、客は5人、途中から2人入る。
主演は『バンク・ジョブ』のジェイソン・ステイサム。
監督は『バイオハザード』他のポール・アンダーソン。
劇画の実写化みたいなB級SFアクション。
面白い。
4、いや5ブラボー(甘いかな?)

1975年に作られた映画『デスレース2000』のリメイク。
75年当時から見れば2000年なんて未来のSF映画だったのか。
今回は近未来の設定。
2016年(だったかな)、世界は未曾有の不況で経済はズタズタ。
記録的な失業率、犯罪多発、刑務所が犯罪人を収容できない。
刑務所業務は民間に委託される、刑務所の民営化だ。
(これは何で利益を得ているのだろう?)
そう、刑務所はそれぞれにショーをテレビで見せてペイパービューをしているのだ。
この設定自体が面白い。
(近未来の描き方はデストピアの一典型なのだろうけど)

デスレースはそんな刑務所の一つで行われ高視聴率を獲っているカーレース。
詳しくは描かないけど、人がバンバン殺される戦争のようなレースだ。
5勝すれば仮釈放になるというのがエサ。
(そんなこと勝手にやっていいの?、いいのだろう)

ナビゲーター役の女(これも服役囚、女囚ですな)がB級らしくマジ色っぽい。
刑務所でこんなコスチュームは着ないだろというボディコンシャス。
ナタリー・マルティネスという(たぶん)キューバかプエルトリコ系の美人。
仲間由紀恵を肉感的にしてさらにラテン系の味付つけをした感じか。
定番ですから、サービスしときましたって感じです。

主人公があまりにスーパーマンなのと、ゲーム感覚が強過ぎるのが気になると言えば気になる。
最後はハッピーエンド(だと思います)、悪くない。

…映画を終えてこれも昨日教えてもらった店『正一(まさいち)』へ行く。
店のすぐ手前に『天六温泉』という銭湯があるぞ。定休日だったのが残念。

『正一』は大阪には珍しく焼きとんの専門店。
カウンターだけ10席くらいの小さな店です。
客は学生風の3人グループと40代くらいの男の一人客。
シンプルな内装で安普請なのだろうけど、お、いいねえ、と思ってしまう。
飾り気の無さが、高級鮨店のような雰囲気を生んでいるのか。
若い店主が一人でやっている。
瓶ビールを頼んだら、キリンかアサヒかを聞いてくれる。
嬉しい。
キリンでお願いします。
串は1本から注文出来る。
ハラミ、レバー、つくねを1本ずつ、もつ煮込み。
食べた結果、みんな美味しい。
幸せな気分になる。
特につくねが旨い。
浜松町の秋田屋を思い出す。
味噌仕立てで根菜も肉もたっぷり入った煮込みも旨い。
日本酒に合う。
日本酒の『大安』と同じメニュー札(というのか)だ。
ずい冠、菊姫、、山形正宗、三重錦。
この店のベースの日本酒らしい広島の『瑞冠』を飲む。
いいなあ、焼きとん&冷たい日本酒。
これで切り上げる。
1820円で大満足。

どうしてこの店が高級な鮨屋を感じさせるのか、と考える。
シンプルな内装だけじゃなくて、若い主人のせいだろうと思う。
テキパキと作業をこなし、何よりも自信を持って仕事をしている。
誇りと気概がそう思わせるのだ。
『ワイルドバンチ』で古本漁りをして珈琲&読書、
『ホクテンザ』でB級ムービーを見て、『天六温泉』、
風呂上がりに『正一』でビールと焼きとん。
ほろ酔いで日本一長い天神橋商店街を歩いて大阪天満宮駅から帰宅。
天神橋の黄金コース。
願わくば、その時『よしむら』を覗く。
空いていたら、もう一杯だけ。
明日には52歳となるこのオヤジは何と極楽とんぼな戯言を考えておるのか。

…冬の雨が降り続く。
JRがまた人身事故で遅れている。
尼崎駅のホームに客がどんどん溜まっていく。
蒸し暑いくらいだ。
ようやく電車が来る。
満員、車内も蒸し暑い。
2月だぞ。
さくら夙川から歩いて帰る。
セーターにマウンテンパーカーでは汗ばむほど。
2月だぞ。

WEBニュースで6月の気温だとある。
2月に6月の気温だって、ここは南半球か?

チラシにあった友川カズキのライブについて調べる。
ついでにチケットサイトで調べると3月始めに石巻で梅津和時のライブsolo演歌がある。
4月には京都の『磔磔(たくたく)』で梅津とドナル・ラニーが共演する。

コイズミ発言が激震を起こしている。
まさか復権なんてしないだろうな。
菅直人がコメントする。
あの人は過去を忘れさせる天才だ、と。

また、今日の日記も長いな。

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『スタンドアサヒ』と『明治屋』 [飲み食い]

怒濤の5軒はしご酒だった。
夕方の5時半、阪和線南田辺駅前でセルジオと待ち合わせる。
皮切りは『スタンドアサヒ』(1軒目)、ほろ酔いで出たのが6時半。
天王寺駅まで電車で戻り、老舗酒場『明治屋』へ行かんとするも満席、
ウェイティングと称して近所の立ち飲み酒場(2軒目)で待つ。
ビール一本分の待ち時間で『明治屋』(3軒目)のカウンター。
地下鉄谷町線で北上、谷4で下車して『木下酒店』(4軒目)、
ここでセルジオと別れて、天満まで歩き『よしむら』(5軒目)で締め。
JRの最終電車で帰宅。

5時半に始まり12時近くまで。6時間半飲んでいた。
飲んだのは、(二人分です)
スタンドアサヒ…瓶ビール大2本、熱燗3本、にごり酒300ml1本
立ち飲み…瓶ビール大1本
明治屋…日本酒地酒各1杯(120mlくらい)
木下酒店…瓶ビール大1本
よしむら…生ビール小グラス1杯
終電に乗った時はほとんどシラフの状態だった。
飲んだ量が大したことはなかったのだろうか、
あまりに長時間なので醒めてしまったのだろうか。

…『スタンドアサヒ』
セルジオの友人であるライターの井上さん推奨の店。
著書の『大阪 下町酒場列伝』で取材した30近い店の中から、
セルジオに、ここがいいよ、と勧められていた店の一つ。
(他には千林の『丹倉』、平野町の『江戸幸』など)

天王寺から2駅、美章園の次の南田辺駅。
阪和線は高架になっていた。
学生時代に長居のユースへ行った頃はまだ地べたを走っていた。
駅が新しい。高架になったのはまだ最近なのだろう。
改札口でセルジオと合流。
駅前は吹きっさらしの駐輪場になっている。
今、自転車置き場になっているところに昔の線路が走っていたのだ。
駅前に古い商店街がある。
昔の駅とはうまくマッチしてたのだろう。
新しい駅と古い商店街はうまくいってない父と息子のようだ。
口をきかなくなって数年になる、みたいによそよそしい。
5時に開店したばかりなのに店はほぼ満席だった。
カウンターに2席だけぽっかりと空いている。
そこにすっぽりとハマるように座る。
座り心地がいい。
スタンドバーみたいに肘をのせる手すり(?)がある。
これが妙に具合がいいのだ。
目の前に湯気をたてるおでんの大鍋、その隣には炭火で焼き鳥が焼かれている。
ベストポジション。
この店はいい店だ、と井上さんが本に書いているのと同じ感触を得る。
店の姉さんがてきぱきと店を仕切る様も見ていて気持ちがいい。

瓶ビール。
鰻の蒲焼きと煮物の小鉢を注文。
目の前の炭火に鰻が焼かれる。
鰻が焼かれていくのを見ながらビールを飲む。
贅沢。
煮物が旨い。
とこぶし、鯛の子、ふき、茄子、かぼちゃ。
味付けがいいのだ。
黄ばんだ短冊のメニューに「とんかつ500円」がある。
とんかつで飲むというのもいいなあ。
透明の瓶に入った熱燗。
これ懐かしいなあ。
昔、酒屋の立ち飲みはみんなこんな瓶で出てきた。
(ってその頃は酒を飲める年齢ではなかったけど)
鰻の蒲焼き!
表面がカリっとしてて香ばしい。
太田和彦氏も書いていたが、料理は驚くべきレベルの味で超安値、だ。
超安値かどうかは東京との比較だろうけど、まあリーズナブル(便利な言葉だ)。
美味しいのでつい調子にのって酒が進んでしまう。
「とんかつ500円」この店のとんかつだったらさぞ旨いのだろうなあ。
二人でお銚子3本飲んでしまう。
軽く飲んだあとは近くにある「タナベキネマ」という映画館に行こう、と目論んでいたが
気持ちほろ酔い加減に、じゃあもう一軒、となる。
とんかつ500円に心を残しつつ店を出る。
『スタンドアサヒ』来る前はどうなんだろ?と懐疑的だったが、
わざわざ南田辺まで来る価値がある、と思わせる店でした。

『明治屋』
大阪の名居酒屋として有名過ぎるほど有名な店。
前を通ったことはあるがなぜか敷居が高く足を踏み入れていなかった。
満席だったので近くの立ち飲みで待って15分後くらいに入るとカウンターに座れた。
ちょっと居住まいを正す雰囲気、みなさん真面目に飲んでいる。
こういうのは悪くない。
居酒屋は、メニューより客層が大事だ、と最近思うようになった。
マナーの悪い客や騒々しい客が気になってせっかくの美味しいものが台無しになる。
その点、この日の『明治屋』はベストコンディションだった。

僕は『神亀』、セルジオは『秋鹿』を飲む。
驚くほどこの神亀は美味しかった。
入魂珠玉の酒一杯、湯豆腐と牡蠣フライで飲む。

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店を出ると阪堺電車が路面を走る。
大阪市内なのにどこか遠くへ来たような感覚。
安上がりでいい。
向かいにある書店に入る。
大きな店で名前がいい。
『ユーゴー書店』
ヴィクトル・ユーゴーのユーゴーだろうか。
ポーリーン・ケイルの映画評論が欲しかったが無かった。

東京日帰り出張のA部氏が森下で独酌している。
メールで随時実況中継が入る。
「山利喜」でゆでぶた3種盛りに中トロ中落ちだって?
東西で飲み歩いている50年配のオヤジたち。
しょうがねえなあ。

『木下酒店』
谷町線で北上しておなじみの店へ行く。
もう立ち飲みアワーが終わりビア樽に座る時間帯となっている。
定番鯖カレーと瓶ビールのみ。

『よしむら』
10時過ぎ、店を覗くと1席だけ空いていた。
常連のK社長が飲んでいる。
ビールを小グラスに一杯、こんにゃく麺のカレー饂飩を注文。
隣で飲んでたご夫婦から『ワイルドバンチ』という店を教えてもらう。
天六のホクテンザ近くにある古本屋&カフェだ。
ご夫婦は旦那さんの方がイラストレーター、奥さんは人形劇団の代表をされている。
『マークスの山』や『半落ち』の表紙は旦那さんの手によるものらしい。
二人が帰ったあともしばらくカレー饂飩を食べながら吉村夫妻と話をする。
先日、藤島さんが来られたそうな。

帰宅してネットで『ワイルドバンチ』を調べる。
明日にでも行こう。
稲見一良の『ダックコール』もかのイラストレーター氏の筆によるものだった。
僕の大好きな短編集だ。
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『ヘルボーイ ゴールデン・アーミー』 [映画]

寝坊の朝、9時過ぎに起床する。
酒が残っているわけではない。
身体がちょっと重い。
体重も重い。
73.85キロ。

それでもジョギング。
今朝は夙川公園のショートコース。
梅の花がちらほらと咲き始めている。
Podcastで『フローズン・リバー』という映画の紹介を聞く。
アカデミー賞の主演女優、脚本でノミネートされている作品。
主人公はトレーラーハウスに住むプアホワイトの40代の女性。
舞台はニューヨークのアップノース、カナダ国境の極寒の地。
ハリウッド製ではないので地味だが、見たい、と思わせる。
ジョギングから戻ってYou-Tubeでトレーラーを見る。
日本での公開は決まってないようだ。
リーブルか、七芸あたりでやらないかな。
未公開で見たい映画が目白押し。
『レスラー』『戦場でワルツを』『グラン・トリノ』『フローズン・リバー』

…祝日のニュースデスク勤務。
今日も関西は何もない。
ゲ ゲ ゲゲゲのゲ と歌が聞こえるスポーツのフロア。
デスクにゃ しごとも ニュースもなんにもない てか。

沖縄では阪神vs日ハムの練習試合。
ハムはダルビッシュからダース、イランからインドへの継投。
ダース!関西高校出身、そうかあ日ハムにいたんだなあ。

今日はサッカーのアジア最終予選。
ホームで同組トップの豪州を迎え撃つ。
メディアは煽るがいまいちアジア予選独特のドキドキ感がないなあ。
97年だったか、加茂ジャパンの頃の絶体絶命のヒリヒリ感、良かったなあ。

…デスク終わりでサッカーを見ずに天満で途中下車。
『大安』で独酌、片手にグラス、片手に岩波新書ですわ。
浜矩子『グローバール恐慌』
いま世界で起きている出来事をドラマチックに描写。
経済や金融には疎いが、同時進行で、しかも事態が切迫しているからぐいぐいと読ませる。
すごく勉強になる。

日曜日に行けなかった『玉五郎』でつけ麺を食べる。
小盛りを頼んだが、それなりのボリュームがある。
カロリーと塩分の過剰摂取。
スープは飲まない。
チャーシューは半分残す。
それでも胃もたれするなあ。
それでも食べたかったんだ。

…天六の場末の劇場『ホクテンザ』で映画を一本。
ギエルモ・デルトロ監督『ヘル・ボーイ ゴールデンアーミー』
客は5人から6人か。
アメコミの実写(CG)版、地獄生まれの悪魔である主人公のヘルボーイのアクション活劇。
怪物なのだが人間の味方、怪物なのに“いいひと”キャラ。
仲間の水棲怪人(半漁人みたいな)が恋をする。
一人部屋でラブソング集のCDを聞いてる。
ヘルボーイが流れている歌を聞きつけてやってくる。
悪魔と半漁人が二人で歌う。
バニー・マニロウの『I can't smile without you』
いいシーンでした。
ヘルボーイの嫁さん役の女優もいい。

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『山猫の夏』ふたたび [読書]

きょうの朝食はパン。
ヒロが難波の高島屋にある『ペック』で美味しいパンを買ってきた。
白菜とベーコンのミルク煮と蒸し野菜。
蒸し野菜が驚くほど美味しい。
メークイン、人参、蓮根、アスパラ、椎茸を蒸して鍋帽子に30分ほど入れておいただけのモノ。
味付けしてないのでごま油と醤油を混ぜたドレッシング風のたれで食べる。
体重は73.30キロ。

jog&Podcast。
月曜日は『ストリーム』のPodcastのストックがなくなる日だ。
ダウンロード済みの『みうらじゅんのサブカルジェッター』のストックも切れてきた。
『町山智浩のアメリカ映画特電』の2006年あたりの古いものを遡って聞いている。
今日はとんでもなく下品な映画『ジャッカス2』の話に爆笑しながら走る。
最近は伊集院の『深夜の馬鹿力』が大人しいので久しく爆笑ジョグはなかった。

ジョギングから帰るとamazon中古市場で注文した本が届く。
船戸与一『山猫の夏』上下(講談社文庫)、送料込みで2冊540円。
文庫を整理してて僕はこの思い出の名作が蔵書にないことを発見。
誰かに貸したのだろうか、それとも酔ってどこかに忘れたか。
amazonで安く出ているので入手することにした。
懐かしい。
パラパラとやる。
冒険小説の最高傑作。
「たとえ何十年か後に老いさらばえてこの脳裏からどれほどの記憶が消え失せようと、
山猫がやってきたあの夜のことだけは忘れはすまい。」
この書き出しを読むだけでぞくっとくる。
そもそも日記の『ぷよねこ』は由来は山猫だったのだ。
『ぷよねこ』が減量に成功すれば山猫になるはずなのだ。
「すぐ帰ってビースフェルトに伝えるんだ、お招きによってたったいま山猫がやってきたとな」
全盛期の船戸節に鳥肌が立つ。

…セルジオと南森町の『ミツバチ珈琲』で会う。
彼のバンドの岡山公演の顛末などを聞く。
真賀温泉という小さな温泉に行ったと言う。
入湯料が150円でぬる湯らしい。
中国山地の温泉もひなびてていいだろうな。

珈琲から(なりゆきで)『平蔵』へと流れる。
ポーランド在住のセルジオの友人と会うことを約束して別れる。

自宅に帰り真賀温泉をネットで調べる。
大阪や岡山から湯原温泉行きの高速バスで行くことが出来る。
その友人の住むポーランドのシュチェチンという街をグーグルマップで検索。
ベルリンの東北、ドイツ国境にある。
航空写真で大きな湖があることがわかる。
街の写真も見ることが出来るし、動画もある。
グーグルって凄いね。
そういえば南カリフォルニアでもグーグルでロケ場所を探したものな。

You-Tubeでさこ大介氏の歌う『失した光』のライブを見ながらワインを飲む。

…一昨年にウェールズとフィンランドに旅行した。
その期間の日録は手書きのノートにつけていて、ぷよねこ日記は空白になったままだった。
ドイツの赤ワインを飲みながらその空白を埋める。
とはいえ、大量の手書き日記を打ち込む相当な作業量で、やる意味もない。
その日の行動記録と食べたものの写真を載せた。
こうして見ると旅の間はろくなものを食べていない。
酒もビールばかり飲んでいた。
2007年9月、興味あればご覧下さい。

http://diary.cgiboy.com/d01/shiohiro/index.cgi?y=2007&m=9

…夜になって雨が降る。
しかし、なぜこの冬は雨ばかり降るのだ。
秋の長雨みたいだ。
冬に雨が降るというのは暖冬の証。
今夜などは傘をさす手に手袋も不要なほど。
明らかに『狂った冬』

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浜矩子『グローバル恐慌』(岩波新書)を読んでいる。
いろんなことが読み解ける。
同時進行の事態が切迫しているから頭に入る。
目の前で起こった事件のルポを読むのに似ている。
この数ヶ月に間にものすごいことがものすごい速度で進行してたんだ、と分かる。
サスペンスの連続だったわけだ。
日々、報道されることをその意味もわからずに聞いていた。

発見、驚いたことをいくつか、恥ずかしながら記す。
ここに自分の意見のようにエラそうに書くのははばかられるのでそう前置きをしておく。
サブプライム債権の証券化(あるいは商品化)という錬金術が破綻した。
これが世界恐慌の直接の要因。
もちろん被害の拡大にグローバルネットの役割は見過ごせない。
しかし、実はこの大不況を起こした大きな要因が日本にあったのだということを知った。
著者は投資バブルを引き起こした金余りの要因、
その世界順位をつけるなら日本の順位が高い、と書いている。
ゼロ金利政策!
バブル崩壊以降、景気回復後も日本は低金利政策を解かなかった。
その結果、国内で増やせないジャパンマネーがドルやユーロに変わって世界に流出した。
そのジャパンマネーが投資、あるいは投機の原資となった。
世界金融市場の金あまり現象がサブプライム商品のような危うい投資先へ流れた。
金あまり現象を作ったの遠因はまぎれもなく日本の低金利だった。
そうかあ、あの円安は異常だったものなあ。
一昨年にヨーロッパへ行った時、これは絶対におかしいと感じたのは…そうだったのか。
じゃあ、誰かが得してたんだ。
今、大量に首切りをしている日本の輸出産業ってことかあ。
低金利でインフレ率を抑えたのはいいが、その分だけ賃金を抑え、
経営が苦しいといいながら都合のいい雇用形態を法改正で整えてきた。
トヨタやキャノンはこうなることを知っていたのだ。
その日が来たら首切り出来るように準備していたのだ。

この『グローバル恐慌』の著者は書いている。
日本はある意味、この不況を救う白馬の騎士になれた、と。
あのバブル崩壊から立ち直った時に学んだノウハウがあったはずだ、と。
だが、もう遅い。
企業は学んでいたが政府が学んでいなかったのだ。
そして、企業はそんな政府を信用していないから、
戦後最大と言われる内部留保金を雇用に使うことはしない。
もちろん、株主も日本人だけではないからそうはいかない。

恥ずかしながら経済学入門の授業をもういちど受けたような気分だ。
改めて勉強し直したつもり。
金本位制、管理通貨制度、ブレトン・ウッズ協定、ニクソン・ショック、
マギーメイとフレディマック、グラス・スティーガル法、グラム・リーチ・ブライリー法、
あるいはケインズの言った『合成の誤謬』という概念。
これはこういうことだったのか、と。

合成の誤謬、今の状況に当てはめるとこうなる。
あの者にとって都合のいいことは、全体にとって非常に悪い結果となる。
ある会社は大量の首切りで経営難を乗り切る、
しかし大量の失業者を出せば社会全体が沈滞する、ひいてはその企業の存在も危うくなる。
今、まさしく世界経済はそうなりつつある。

断片としての情報が通過していくだけだった。
新書とは言え、一冊の本を読むことでおぼろげながらも輪郭がつかめた。
この手の本は今読まないと価値がない。

かといって、僕らはどうしたらいいのか、とこの本に書いてあるわけではない。
自分で考えるしかない。
考えてもどうしようもないかもしれない。
ただ、知りたい、知っておきたいという思いだけなのだ。

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…京橋に出てデスクに顔を出す。
MacBookを持ってIMPのマクドナルドへ行く。
2時間ほどパタパタと去年の日記を埋める。

…夕方からセルジオと彼の中学時代の同級生だったH氏に会う。
ポーランドのシュチェチンという街で剣道の道場と日本語学校を開いているという人だ。
立ち飲みが珍しいかも、とセルジオが言うのでお馴染みの天満駅界隈。
『大安』も『奥田』も『肴や』も超満員だった。(明日は祝日だ)
今は座り飲みになった『やまなか』で飲む。

ビールを飲みながら剣道の世界事情を興味深く聞く。
柔道とは違う道を行くべきだとH氏は言う。
僕も激しく同感だが、彼が本意かどうかはわからない。
グローバル化、世界標準化を全面的に否定するものではないが、
今の柔道のJUDO化は残念に思ってしまう。
誰にもわかりやすくすれば水は低きに流れる。
大事なものが骨抜きになってしまったのではないか。
僕はその意味では剣道に期待している。
H氏は勝つためだけではない大事な精神を伝えたいと言う。
それが日本の剣道の本道だと。
きれいごとだと言わば言え、精神を伝えずして何を教えるのか。
勝つための技術だけなら剣道の意味はない。
そうあって欲しい。

とはいえ、世界化は否めない。
韓国やアメリカ、それに国内でもその動きは強い。
グローバル化の中で一番の芯を失ってまでその必要はないという見識はあっていい。
あえて、それが日本の心だとは言わないが。

剣道は大人の武道である。
二十歳そこそこの年齢では日本一には決してなれないと言う。
頂点を争うのは40歳前後であるらしい。
最高位である八段の人が発する『気』は圧倒的なのだと。
そういうのもあこがれるなあ。

シュチェチンはベルリンから車で1時間半くらいの国境の街。
行ってみたい。
静かに深くポーランド行きの計画を進めていこう。
最近、出不精になって、知らない人に出会うことを億劫に思っていた。
もっと知らない人に会って話をしよう。

『やまなか』後は歩いてアフターアワーズへ。
しばし歓談後、10時過ぎに散会。

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無伴奏ソロ演歌 [音楽]

昨日タワーレコードで今年初めてCDを買う。
Weekend Sunshine のバラカン推奨の梅津和時のアルバムだ。
『梅津和時 演歌を吹く 木管無伴奏ソロ』 ¥2310
とりたてて評判になるようなアルバムでもないらしく日本のジャズの棚にひっそりとあった。
こういう音楽を紹介してくれる番組は嬉しい。
で、このCDは当たりでした。
フリージャズを中心に演奏している梅津氏が演歌を14曲ソロで吹いている。
楽器はアルトサックス、ソプラノサックス、クラリネット、ベイスクラリネット(バスクラ)
昨日も書いたが、凛として、清冽なる音。

ラインナップはこんな感じ(括弧内は作曲者)
 1. 唐獅子牡丹 (水城一狼)
 2. 夢は夜ひらく (曽根幸明 )
 3. 北帰行 (宇田博)
 4. 女の意地 (鈴木道明 )
 5. 津軽海峡冬景色 (三木たかし)
 6. 喜びも悲しみも幾年月 (木下忠司)
 7. 矢切の渡し (船村徹 )
 8. ざんげの値打ちもない (村井邦彦)
 9. ペンノレ (韓国民謡)
 10. 雨の慕情 (浜圭介 )
 11. 花と蝶 (彩木雅夫 )
 12. 無言坂 (玉置浩二 )
 13. なみだの操 (彩木雅夫 )
 14. リンゴの唄 (万城目正 )

決して読書のB.G.M.にはならない。
読みながら聞いていると本の方が負ける。
何を読んでいるかわからなくなる。
音楽に身を任せたくなる。
強い音楽です。

無伴奏演歌。
くねくねの呪術的なというか、エリック・ドルフィー風のフリージャズもあれば、
尺八の如く和風のヴィヴィラートを思いっきりきかせて歌うスタイルもあれば、
素直にメロディーを愛でつつ吹く直球もありと演奏のスタイルは雑多。
みんないいですよ。
5. 津軽海峡冬景色…車窓に広がるのは鈍色の海、日本海沿いを走る列車に乗って旅をしている。
70年代のアートシアターギルドの映画の主人公になったような気分で聞く。
この曲は特に前奏のメロや間奏がいい。
9. ペンノレ…『旅芸人の記録』『ユリシーズの瞳』で見たような風景を思い出させる。
ギリシャの巨匠テオ・アンゲロプロスの映画音楽ってこんな感じ。
14. リンゴの唄…無添加のメロディーが心に染みる。ロシア民謡いやユダヤ音楽だな。
12. 無言坂…唯一元歌を知らない曲。香西かをりのヒット曲らしい。
歌詞も知らないから演奏から旋律を拾おうとせずに聴ける曲。美しい、純粋に美しい。
7. 矢切の渡し…果てしなく広がる雪原に立って聞きたい。あるいは雪山を望む露天風呂。
4. 女の意地…出ました! サム・テイラーだ。
10. 雨の慕情…メロディーだけが純化されると、こんなに美しい曲だったのかと感動。
これもジューイッシュな旋律に聞こえる。『屋根の上のバイオリン弾き』で流れそう。

8.jpg

…Jog&Podcast。
世界の三大説教役者は、サミュエル・L・ジャクソン、アル・パチーノ、丹波哲郎だそうな。
サミュエル・L・ジャクソンの『コーチ・カーター』って観たいな。

…日曜デスク勤務。
ラグビーのマイクロソフト決勝、ロマアヌ抜きの東芝が三洋電機を下す。
日本選手権を辞退するのだろうか。
それで勝っても三洋やサントリーは嬉しくないのでは?
暇なので去年の3月分の日記を埋める。
空白のままにしておくのはどうも気になる。
メモ程度でもいいのだ。

ラーメンが食べたい。
A木らと3日連続で天満に行く。
『玉五郎』がスープ売り切れとのことで早じまい。
『洛二神』も日曜が休みらしい。
結局、『このみ』でオムライスを食べる。
でも、口がラーメンだったので今ひとつ感動なし。
塩分のことを考えればこっちのがマシかも。
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